大学サッカー




突然だが自分はjリーグ事務局でバイトをしている。そのおかげでjリーグにより興味を持つようになり、クラブのことを調べたり、試合をテレビやスタジアムで見るようになった。海外に比べ技術レベルが低いとか応援するチームがないとつまらないとかいう意見もあるけど、jリーグは見ていて面白いと思う。

一方で、当然ながらア式を中心に大学サッカーの試合を見る機会も多い。高校サッカーの試合なんかもたまに見る。プロに比べればクオリティはだいぶ低いけど、それでも印象に残る試合というのは多くある。それはきっと、技術以外のところにも人を引き付ける要素があるからだろう。



最近親に言われてなるほどと思ったのが、世の中の多くの組織には給料というものがあり、そこに所属する人はお金をもらった分最低限のことはする。大学の部活はそういうものではないから、人を動かすのも大変かもねと言われた。けれども、逆に考えればそれなのにそもそも何故ここには人がいるのだろうか?

それはきっと、みながこの場所にはお金以外の何かがあると思っているからだろう。サッカーをするのが純粋に楽しいのか、仲間と勝利を勝ち取る喜びを求めているのか、この場所で成長したいと願うのか、あるいはもっと漠然としたものかもしれない。でも、何もないというわけではないだろう。



東大生というのは一学年に3000人いて、大学を卒業すれば世間にはもっとたくさんいて、そこまで希少価値の高いものじゃない。周りを見れば自分以上に頭の良い人間、有能な人間も見つかるはず。じゃあ、自分は大学で何ができるのだろうか。

勉強も、留学も、インターンも、研究も、サークルも、遊ぶのも良いことだと思う。でも、東大に入ってまで体育会のサッカー部に入ることを考えてしまうほど自分の中にサッカーが根付いているのなら、そんなに簡単にこの場所をあきらめてしまうのはもったいないんじゃないだろうか。東大ア式でもがき、苦しみながら、楽しみ、喜ぶことはもしかするともっと意味があることなんじゃないだろうか。


2年森本和人

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